うちの子が不登校になった時、私は毎日自分を責めていました。
なぜなら、子どもが不登校になったのは私が原因だと、自分の今までの子育てをとても後悔し、反省していたからです。
そんな中で教育相談を受けた時、カウンセラーさんは私に言いました。「お母さんのせいではないですよ!様々な要因が重なって、たまたま不登校になっただけです」と。
私はこの言葉で少し元気にはなりましたが、本当にそうなのかを知りたくて、自分なりに不登校を勉強しました。
今回はその時に学んだことをまとめておこうと思います。
不登校のタイプは大きく分けて3つ
①体質・病気・生活習慣系
1.朝起きられない型
親が朝、子どもを起こそうとしてもなかなか起きてくれない。こういった朝が苦手だったり、起きるのが遅くなってしまうことは誰にでもあることです。だから一見、ただの甘ったれのように思えてしまうのですが、実はそういった子の背景には体に問題がある場合があります。
〇起立性調節障害
典型的な症状としては、朝起き不良・立ちくらみ・疲れやすい・長時間立っていられないがあげられます。
これは自律神経の調節がうまくいかなくなる疾患で、起立したときに血圧が低下したり、心拍数が上がり過ぎてしまう症状を引き起こし、朝が起きづらくなってしまうなどの症状を引き起こします。
またこれは、第二次性徴期を迎える小学校高学年から中学生に多くみられ、体の機能の変化に精神的・環境的要因が重なることで、本人の努力だけではどうにもならず、不登校になってしまう場合があるようです。
〇睡眠障害
ストレスや持病、カフェインの取り過ぎや服用している薬の副作用など、なんらかの原因で眠れなかったり、眠りが浅かったりすることで朝起きられず、それがやがて昼夜逆転の生活リズムになってしまうなどの悪循環をまねいて不登校になってしまう場合があるようです。
どちらも身体的症状が強いときは、早めに医師へ相談するといいと思います。
2.体質・体調不良型
生まれつき神経が過敏でストレスに弱く、そのストレスが原因で頭痛・腹痛・吐き気をたびたび引き起こし、不登校となってしまうことがあるようです。
またこれは真面目で心が優しい子にも多くみられ、こういうタイプの子には「そんなに弱くてどうするんだ」ではなく「辛いよねぇ~、分かるよ。今は無理に学校へ行かなくてもいいからね」と、体調や学校へ行くのが辛い気持ちを共感してあげるといいようです。
3.母子分離不安・精神不安定型
なんらかの強いストレスに耐えられず、対人恐怖症・うつ病のような状態になり不登校になってしまう場合があるようです。
小学生の場合、学校が幼稚園や保育園とは環境が大きく異なってしまうことなどにより、強く不安を感じることで母子分離不安を発症してしまう場合があります。
精神が不安定の子の場合は、学校に対する何らかの不安がストレスになっているようです。だから、
その子の不安を少しでも取り除いてあげられるようにすることが大切で、小学生であれば付き添い登校をしたり、場合によってはその子に合う学校へ転校することも方法の一つのようです。
病院に通院している子の中には、出された薬を飲むことで登校できるようになった子もいれば、薬の副作用で元気になりすぎたり、日中起きていることができなくなる子がいるようです。だから、通院する場合は、医師とよく相談することが大切です。
4.発達障害型(軽度発達障害・ADHD・LD・自閉症)
発達障害は生まれつきの脳機能の障害と考えられていて、まわりの環境や人との関わりのミスマッチから何らかの困難が発生するそうです。
また、これらの障害は明確な境界線があるわけではなく、併発している場合もあるそうです。
〇ADHD(注意欠陥・多動性障害)
主な症状は、不注意(集中力がない)、多動性(落ち着きがない)、衝動性(考えずに行動してしまう)の3つで、年齢や発達に不釣り合いな行動で日常のコミュニケーションに支障をきたす場合があります。
〇自閉症スペクトラム
これは自閉症やアスペルガー症候群などが統合された診断名で、限定された行動や興味、反復行動などが起こり、コミュニケーションに支障をきたすことがあります。
大きなポイントとして、自分と他人との境界がわかりにくい・強いこだわり・感覚の過敏や鈍麻があげられます。
〇LD(学習障害)
この障害は知的には遅れがないものの、聞く・話す・読む・書く・計算する能力に困難を生じます。
LDには、読み書きに困難を生じる「ディスレクシア」「ディスグラフィア」計算や推論に困難を生じる「算数障害」などがあります。
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②学校トラブル系
このタイプは加害者が学校にいるので、解決が非常に難しいです。学校でトラブルが起きている時には、家庭でどんなに努力しても解決できない可能性が高いです。だから、学校トラブルの場合は親が積極的に関わっていく必要があります。
1.いじめ からかい いやがらせ
加害者である子どもが先生や親の前で謝ったとしても、被害者である子どもはそれを信用しない可能性があるそうです。なぜなら、子どもには子どもの世界観があるからです。
中高生くらいになると、現代は大人には見えにくい「SNSでの嫌がらせ」もあり、「嫌がらせ」は繰り返されるのが実態だからです。
こういったトラブルの時には、クラス替えをお願いしたり、クラスに一人くらいはいるであろう「面倒見の良い子」に協力してもらうといいようです。
2.人間関係トラブル
友達グループから外されてしまうという、女の子に多いトラブルです。この他にも、中高生なんかだと、部活の先輩後輩関係トラブルがあります。
こういったトラブルの時も、面倒見の良い子がいるグループに守ってもらうなどがいいようです。
担任の先生や部活の顧問の先生の指導が合わないなどのトラブルです。
児童生徒への柔軟な対応に乏しく、「特別扱いは不要」「我慢することが成長のもと」と考えるベテラン系の先生に怒りやすいトラブルのようです。
この場合は学年が変わるのを待つか、教頭先生や学年主任の先生と話し合い重ねるしか方法はないようです。
③勉強つまづき系
授業進度や宿題・課題の量についていけず、勉強についていけないことで自信をなくし、不登校になってしまうこともあるようです。
中高生だとそれに加えて部活が重なることで勉強に集中できず、成績が下がってしまう。そういったいった勉強と部活の両立の悩みも原因にあるようですね。
このタイプの子どもには、不登校中は勉強をさせない方向がいいようです。精神が不安定な状態の時に勉強というストレスを与えると更に気持ちが不安定になってしまうそうです。
だからこのタイプの子には、辛い気持ちを共感してあげたり、家族でゲームをしたり、料理をしたりして、その子どもが「ありのままの自分でいいんだと」思えるように元気づけてあげるようにするといいようです。
どうしても勉強をさせたい場合は、親も一緒にやるといいらしいです。
まとめ
不登校のタイプは大きく分けると3つ
①体質・病気・生活習慣系
②学校トラブル系
③勉強つまづき系
調べてみると、不登校の原因は親ではなく、不登校を長期化させてしまう原因の一つに親の場合があるということのようです。
親が元気を無くすことで子どもがさらに元気を無くしてしまったり、親が焦って登校刺激を強くしすぎて不登校をこじらせてしまうなど。
だから不登校の対応では親がまず落ち着いて子どもとの信頼関係を改善・回復していくことが大切なようです。